2012年01月29日

雪かきに勤しみ、豪雪の”秋山郷”を思う!

 当地、津軽は6年ぶりの大雪であると地元の人がいう。私は、6年前にはここに居なかったので知らないが、とにかく今年はよく積もる。移転して以来の大雪である。とりわけ、昨夜来の降雪量はこの冬一番の気がした。ガレージ前に積もった新雪は45センチほどだったから。県道沿いの門まで均等に積もった一面の雪をすべて取り除くのに、夫婦二人で2時間程度かかったが、その間も雪は断続的ではあったが吹雪のように降っては舞っていた。
 新潟と長野の県境に津南という町がある。ここは新潟県の南部に位置し、昔から豪雪地帯で有名。戦後にも、7メートルの積雪があったと記録されているほどの地域だ。そのすぐ隣に長野県栄村がある。先日、この村の積雪が3メートル前後になって、住民が脱出を余儀なくされたとの報をラジオで聞いた。一瞬、そうであろうな!と私も同じ思いに駆られた。ふと、鈴木牧之の『北越雪譜』や『秋山記行』を想起したからである。
 今でこそ、かの地は“栄村(下水内郡)”と呼ばれているが、かつては積雪期になると「陸の孤島」と呼ばれた有名な“秋山郷”である。しかし今日、無雪期の同地こそ、日本の原風景を彷彿とさせる“理想郷”の趣が偲ばれ、おそらく誰人も“久恋の地”となろう。郷は、東に苗場山、西には切り立った岩肌を見せる鳥甲山に挟まれ、真ん中を中津川の清流が走っている。
 私たち夫婦は、この地を二度訪れたことがある。が、いずれも無雪期であったから、極寒の秋山郷は知らない。“牧之の館”や村の資料館の見学。赤沢、和山、切明といった集落に湧くそれぞれ泉質の異なる温泉をゆったりと堪能させていただいた。ゆえに、かの『秋山記行』は、遠く偲ぶに過ぎなかったことになる。当時は、津南から日に4便のバスが出ていたと記憶するが、あの中越地震で大きな打撃を受けた同郷ゆえ、その後の消息は不明である。
 いつか、今度は雪の降る冬、栄村・秋山郷を訪ねてみたい。津軽は、同じ雪国であっても、“陸の孤島”になる季節はない。雪国の本当の苦労は、その地に住んでみて初めてわかるもの。今冬の津軽が、如実にそれを教えてくれた。今宵もまた、駸々と雪が降り続いている。明日もまた、二人で元気に雪かきに励みたい。豪雪の“秋山郷”に思いを馳せて、である。ではまた!
 
posted by 山路 靖 at 00:13| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月23日

街中でこそ”愛でたい津軽の積雪風景”

 大寒を前後して、津軽はつかの間の晴天を寿いだ。しかし、厳しい寒さが続いている。大寒の日は、朝陽がだいぶ高くなっても街路樹はどこまでも霧氷で飾られ、輝く美しさで眩かった。外気温は氷点下8度を差していた。今年になっての記録的な積雪は、これからもまだ止みそうもない様相である。
 そんな中、深い青空と澄み切った空気に覆われた広大な雪原を眺めながら、車を運転して隣町の大型スーパーまで買い物に出かけるのは気持ちがいいもの。無雪期とは全く趣が異なるからだ。ただ、国道や一部の県道を除いて圧雪路の除去作業が進まない道路が少なくないので、深くなった轍(わだち)にハンドルを取られそうになるから注意は怠れない。
 新聞によれば、青森市内の住宅地を走る生活道路は、積雪量の多さに加え低温日が続いたためか、圧雪が凍り付いて固まり、除排雪がとどこうっているとのこと。いくら青空が広がっていて爽やかな空気であっても、そんな街中で“雪道ドライブの快さ”など語れるものではない。“ノウテンキで無神経も甚だしい”とお叱りを受けること間違いない。
 こちら北津軽郡のような空間の広い田園地帯の積雪風景は、いわゆる“美観”であっても、街中に住む人々の豪積雪は、不便かつ危険な生活を強いられる“雪害”ともなりかねないからである。だからであろうか?今県内の街中では「ネットスーパー」などの利用が広がっているとも。
積雪で買い物の足を奪われたり、悪天候で外出をためらう市民に幅広く活用されはじめているようだ。毎日の食料品だけでなく、重量物を含めて身近な日用品にいたるまで、ネットで注文を受けたものを戸別配送して頂けるというから、高齢者でなくとも有難い。これからの新しい買い物手段として進展が予想される。
 それにしても、ここは降雪地帯の津軽である。幾世紀も雪と同居してきた歴史があるではないか。雪の季節は、県内どこでも雪を愛でることが出来ないものか。まして、雪に命を奪われることなど、断じてあってはならない。昨今の科学技術の驚異的な進歩やコンピュータによる情報のグローバル化は本県も例外ではない。
 それらの恩恵の一端でも、全県民が身近な生活空間の上で実感できないものか、何ともやるせない思いである。営々と築き上げた地域文化や歴史の保存と安全な生活保障、津軽の大自然が醸し出す四季折々の美観を思いきり堪能できる社会の構築を切に望みたい。
ではまた!

 
posted by 山路 靖 at 01:20| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年01月12日

ああ愚かなり、わが家でスタック!

 三が日を過ぎて、急速にまとまった雪がどかっと降った。あの穏やかだった元旦に肩透かしをくらった気がする。あっという間に、昨冬よりずっと多い積雪量を記録した。青森市では、積雪が1メートルを超し、わが津軽でもそれに準じた積雪量だ。とくに、毎日断続的に降る雪で、青森や弘前などの都市部では路上の除排雪が追いつかず、高くなった雪の壁に囲まれた市町村道は“危険な道”と化している。
 街中を縦横に走る市町村道は、国道や県道とは異なり除排雪が後回しになっていて、住民の足を危険にし、自ずと行動範囲を狭めている。以降更に雪が降り続けば、高齢者の買い物路や、子供たちの通学路などの安全確保も危惧され、住民の忍耐は限界に達しようとしている。
 わが家の庭に積もった雪も、広い範囲で1メートルを超えてきた。県道沿いの門前からガレージまでの間と車の回転スペースは、適当な除雪と車による圧雪作業で踏み固められ低くはなっているが、昨年とは比すべくもなく積雪は多い。家内も私も、毎日の雪かき時間がずっと増えた。家内が、「早朝の新聞配達さんが届けやすいように!」と、深夜に確保した門前から玄関ポストまでの狭い歩行路も、夜明け前にはすでに雪で埋まっているのが昨今だ。
 そんなある日の夕刻、この庭先でハプニングが起きた。外出から帰って車をガレージに戻そうとした際、厚雪された雪の深みに前後の左車輪がはまり込んでしまったのだ。脱出を試み、エンジンをふかすが、両タイヤのスリップが進むほどに、雪溝はいよいよ深くなり車体底部が積雪面に食い込んで、ついにスタックである。哀れ!とうとう、わが家の庭まで“JAFさん出動”依頼とあいなった。家内曰く“あ〜あ、恥ずかしい。愚かなことを!”嘆息限りなしであった。いやはや、雪洞でも掘ってもぐり込みたい気持ちであった。
ではまた!
 
posted by 山路 靖 at 23:23| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする